ドライアイと上手に付き合う。眼科医が教える日常でできる5つの習慣
まばたきの回数・湿度・休憩の取り方。今日から始められるセルフケアをまとめました。

この記事の目次
- 1.ドライアイとは
- 2.現代人に増えている背景
- 3.セルフケア5つの習慣
- 4.市販目薬との付き合い方
- 5.眼科で受けられる治療
- 6.まとめ
SUMMARY
ドライアイは、涙の量や質が低下して目の表面が乾燥する病気で、日本ではおよそ2,200万人が悩んでいるとされます。スマホ・PC作業・エアコン環境・加齢などが主な要因。意識的なまばたき、室内湿度の維持、こまめな休憩など、日常の小さな工夫で大きく改善します。セルフケアで良くならない場合は、ジクアホソルなどの目薬、涙点プラグなど眼科での治療も効果的です。
ドライアイとは
ドライアイは、涙の量や質が低下し、目の表面を潤す力が不足している状態です。「目が乾く」だけでなく、「疲れる」「ゴロゴロする」「かすむ」「夕方に見えにくくなる」といった多彩な症状が出ます。日本での有病率は約2,200万人と推計され、特にスマートフォンやパソコンの利用が増えた若い世代にも拡大しています。
現代人に増えている背景
ドライアイが増えている背景には、以下のような生活環境の変化があります。
- スマホ・PC作業でまばたきが5分の1程度に減る
- エアコン使用による室内湿度の低下(冬は20%以下になることも)
- コンタクトレンズの長時間装用
- 加齢による涙腺機能の低下
- 眼瞼疾患(マイボーム腺機能不全)
- 全身疾患(シェーグレン症候群など)
セルフケア5つの習慣
今日から始められる、誰にでもできるセルフケアを5つご紹介します。
- ① 意識的にまばたきをする:1分間に15〜20回が目安。PC作業中は特に意識を
- ② 室内の湿度を50〜60%に保つ:加湿器を活用し、エアコンの風が直接当たらないように配置
- ③ 20-20-20ルールで休憩する:20分ごとに、20秒間、20フィート(約6m)先を見る
- ④ 蒸しタオルで目を温める:40度程度の蒸しタオルを5分ほど目に当て、マイボーム腺の詰まりを改善
- ⑤ 良質な睡眠を確保する:睡眠中に涙腺が休まり、目の表面が整います
市販目薬との付き合い方
ドラッグストアのドライアイ用目薬は、短時間の不快感を和らげるには有効ですが、使用のポイントがあります。
- 防腐剤フリー(BAK非含有)タイプを選ぶ
- 使用頻度は1日4〜6回を上限に
- 清涼感の強いメントール入りは逆効果になることも
- 1〜2週間使っても改善しない場合は眼科へ
眼科で受けられる治療
セルフケアで改善しないドライアイには、保険適用の治療が複数あります。 ・ヒアルロン酸点眼:涙の粘度を補い、目の表面を潤す ・ジクアホソル点眼(ジクアス):ムチンと水分の分泌を促す新しいタイプの目薬 ・レバミピド点眼(ムコスタ):炎症を抑え、粘液層を改善 ・涙点プラグ:涙の排出口に小さな栓をして、涙を目の表面に長く留める ・IPL(光線)治療:マイボーム腺機能不全に対する治療(自費) 重症の場合、シェーグレン症候群など全身疾患の可能性もあるため、眼科での評価が大切です。
まとめ
ドライアイは現代人の生活と切り離せない症状ですが、適切なセルフケアと必要な場合の医療介入で、多くの方が大きく改善します。気になる方はまずセルフケアを2〜3週間試し、それでも改善しない場合はお気軽にご相談ください。
この記事のポイント
- 日本では約2,200万人がドライアイに悩んでいる
- まばたき・湿度・休憩の3つが日常ケアの基本
- 蒸しタオルで目を温めるとマイボーム腺機能が改善する
- セルフケアで改善しない時は眼科の処方薬が有効
SUPERVISOR
もざわ眼科 院長 茂澤 克己(眼科専門医・医学博士)
眼科専門医・医学博士。地域のかかりつけ眼科として、丁寧な診療を大切にしています。
